ポリゴンラボ、ZK証明システムPlonky3が実用化準備完了、AggLayerに統合予定

Polygon Labsの研究者たちは、ゼロ知識証明のための最新バージョンの証明システムであるPlonky3が開発者向けに「プロダクションレディ」であると発表しました。

オープンソースでモジュール式の証明システムの最新バージョンにより、Polygonは開発者が独自のゼロ知識仮想マシン（zkVM）やゼロ知識Ethereum仮想マシン（zkEVM）を構築できるようにすることを目指しています。これらは、トランザクションの有効性を検証するためにゼロ知識証明を使用できるカスタマイズされたブロックチェーン環境であり、dappsのスケーリングに不可欠です。

Plonky3は、2022年に高速ZK証明システムとして発売されたPlonky2の進化版です。Plonky3は証明を生成するために必要な時間を短縮し、Plonky2よりも高速になっています。この改善により、ZKロールアップチェーンでの証明の生成と検証に関連する計算オーバーヘッドとコストがさらに削減されます。

ValidaやSuccinct LabsのSP1などのブロックチェーンプロジェクトはすでにPlonky3を採用しています。特にSP1は、任意のRustコードを効率的に証明するためにPlonky3を使用しています。SuccinctはPlonky3の開発に貢献しています。

Polygonは、統一された流動性とセキュリティをチェーンネットワーク全体で促進するための相互運用レイヤーであるAggLayerにPlonky3を使用する予定です。

「例えば、Plonky3は標準的なRustをサポートする汎用zkVMであるSP1を動かします。SP1は、クロスチェーンの相互運用性の安全性を確保するためにAggLayerで重要な役割を果たします」とPolygon Zeroの共同創設者であるDaniel LubarovはThe Blockに語りました。

Polygon 2.0への統合

PolygonはZK-Rollupsに基づくLayer 2エコシステムを開発しています。Polygon 2.0は、ZKロールアップに根ざした複数のLayer 2チェーンを統合し、クロスチェーンコミュニケーションを可能にします。

Plonky3は、Polygon 2.0エコシステムがすべてのオンチェーンインタラクションに単一のプローバーを使用できるようにし、証明の集約と検証プロセスを簡素化します。最終的には、ネットワーク全体を支える単一の高性能な証明システムが実現するかもしれません。

AggLayerはこれらのPolygon 2.0チェーンをリンクし、ZKベースのセキュリティ証明をEthereumに戻して一度にセキュリティを確保します。このメカニズムは、ネイティブEthereum資産を一つのチェーンから別のチェーンに変換または安全に転送するプロセスを簡素化します。