XRP先物ETFがCME史上最速でオープンインタレスト10億ドルに到達
XRP先物はCMEでオープンインタレストが史上最速で10億ドルに達し、スポットETFへの憶測を呼ぶ一方、長期的な普及について疑問も生じています。
XRPは、ウォール街最大の暗号資産取引所であるChicago Mercantile Exchange(CME)で新たなベンチマークを打ち立てました。Rippleが支えるこのトークンは、CME史上最速でオープンインタレスト(OI)が10億ドルを突破した契約となりました。
このトークンは、2025年5月のローンチからわずか3か月余りでこのマイルストーンを達成しました。
記録的な先物成長がスポットXRP ETF承認への新たな憶測を呼ぶ
CME Groupは8月26日のアップデートでこの成果を認め、暗号資産デリバティブ市場の成熟度が高まっている兆候だと述べました。
「当社のCrypto futures suiteは、初めて名目オープンインタレストが300億ドルを突破しました。SOLおよびXRPの先物、さらにETHオプションがそれぞれ10億ドルのOIを超え、XRPは史上最速でこの水準に到達し、わずか3か月余りで達成しました。これは市場の成熟度の大きなサインであり、新たな資本が市場に流入していることを示しています」とCMEは述べています。

XRPのCMEでの急速な成長は、スポットXRP ETFの可能性について新たな憶測を呼んでいます。
ETF Storeの社長であるNate Geraci氏は、XRPにはすでに8億ドル以上の先物ベースのETFが存在していると指摘しました。彼の見解では、スポット商品の需要は過小評価されているとのことです。
「CME Groupは、XRP先物契約が10億ドルのオープンインタレストを突破したと発表しました…史上最速の契約です。すでに8億ドル以上の先物ベースのXRP ETFが存在します。人々はスポットXRP ETFの需要を過小評価しているかもしれません」と彼は述べました。
予測市場もこれに同意しているようで、Rippleが支援するETFが2025年末までに承認される確率を現在82%と見積もっています。

このマイルストーンは、XRPの逆説的な市場ポジションを背景にしています。時価総額は約1780億ドルで、XRPは世界第3位の暗号資産です。
理論上では、資産運用大手BlackRockよりも規模が大きく、執筆時点でBlackRockの時価総額は1760億ドルでした。
しかし、Nate Geraci氏によれば、XRPはプロフェッショナルの間で最も評価が低い資産の一つであり、Pro-XRP弁護士のJohn E. Deaton氏もその見解を強調しています。
「XRPは、機関投資家やプロのトレーダー・保有者から最も嫌われている暗号資産です。一方で、XRPは個人投資家・保有者から最も愛されている暗号資産です」とDeaton氏は述べています。
この機関投資家の懐疑と草の根の忠誠心との間の緊張関係が、長らくXRPの軌跡を特徴づけてきました。
個人保有者は、XRPを実用性に基づく潜在力を持つトークンとして受け入れており、「XRPにはカルト的な支持がある」という格言が生まれています。
一方で、機関投資家は、Rippleが最近終結したものの長年続いた米国規制当局との法的闘争のため、慎重な姿勢を崩していません。
先物の勢いとXRPの長期的価値への懐疑論
しかし、XRPの先物市場での成功が長期的な価値につながると確信している人ばかりではありません。
一部の批評家は、ステーブルコインやスマートコントラクト、Chainlinkのようなオラクルソリューションが、資産の本来のブリッジ通貨としての機能を凌駕していると主張しています。
彼らは、ブリッジトークンは構造的な制限に直面しており、取引目的での購入はすぐに売却と一致するため、需要圧力が中立になると指摘しています。
論点は何ですか?A)XRPのようなブリッジ通貨は、ブリッジ通貨として使われても価値が蓄積されません。なぜなら、購入ごとにすぐに同額の売却が発生するからです。資産価格が上昇するには、売り手より買い手が多い必要があります。ブリッジ通貨は買いと売りが等しいのです。B)ブリッジ…
— Fishy Catfish (@CatfishFishy) 2025年8月26日
XRP Ledger自体も、より多機能なネットワークと比較して採用や機能が限定的であると批判されています。
CMEでの勢いは明らかですが、投資家はXRPの価格に対して焦りを感じています。
それでも価格を押し上げるには十分ではありません。私はイライラしています
— Dean Nielson (@DeanNielson5) 2025年8月26日
執筆時点で、XRPは3.00ドルで取引されており、過去24時間で3%以上上昇しています。

XRPのオープンインタレストが10億ドルに急増したことは、資本が大規模にこの資産に流入していることを示唆しています。これは投機、ヘッジ、または規制上のブレイクスルーへのエクスポージャー獲得を目的としている可能性があります。
もし規制当局がスポットETFを承認すれば、それはXRPの忠実な個人投資家層が試される重要な局面となります。また、拡大する先物市場が持続的な機関投資家の採用につながるかどうかも明らかになるでしょう。
免責事項:本記事の内容はあくまでも筆者の意見を反映したものであり、いかなる立場においても当プラットフォームを代表するものではありません。また、本記事は投資判断の参考となることを目的としたものではありません。
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