米国郵便局職員、高齢者被害者から送られた小包から33万ドルを横領、45件の起訴に直面

元アメリカ郵便検査官が、高齢者から送られた小包から数十万ドルを盗んだとして、詐欺など45件の罪に問われていると、アメリカ連邦検事局が発表しました。

新たな発表によると、マサチューセッツ地区のアメリカ連邦検事局は、ペンブローク（マサチューセッツ州）在住の51歳スコット・ケリーが、郵送された小包から現金33万ドル以上を盗み、その現金を洗浄し、かつ内国歳入庁（IRS）に報告しなかったとしています。

地方検事は、ケリーが不正に得た資金をプールのパティオや照明、屋外バー用の花崗岩カウンタートップ、カリブ海クルーズの費用、エスコートサービスなどに使ったと主張しています。また、証拠保管庫から現金7,000ドルを盗んだともされています。

大陪審はケリーを45件で起訴しました。その内訳は、電子通信詐欺5件、郵便詐欺5件、郵便職員による郵便窃盗5件、政府資金窃盗1件、マネーロンダリング23件、報告義務回避のための構造化1件、虚偽納税申告5件です。

ケリーは、ボストン支部本部の郵便検査官として勤務していた際に、これらの犯罪を行ったとされています。郵便検査官は郵便サービスの法執行部門です。

この疑惑のスキームは、ジャマイカ発の郵便詐欺に対抗する郵便サービスの取り組みに関係しています。これらの詐欺は、アメリカ在住者に懸賞や宝くじの当選を偽って約束し、高齢者に「手数料」や「税金」を支払わせるために資金を郵送させるものです。

「JOLT（Jamaican Operations Linked to Telemarketing）プログラムに従事する郵便検査官は、詐欺被害者が送ったと疑われる小包を差し押さえる権限がありました。しかし、送信者の同意がない限り小包を開封することは許可されておらず、その場合は小包を送り主に返送する必要がありました…」

起訴状によると、2019年1月から2023年8月11日までの間、ケリーは偽のメールを使って、何も知らない郵便職員にUSPISのアルゴリズムがJOLT詐欺被害者によって送られた可能性が高いと判断した小包を差し押さえ、自分に送るよう仕向けていました。合計で、ケリーは約1,950個の小包を差し押さえ、自分宛てに送るよう依頼したとされています。ケリーは現金が入っていそうな小包を開封し、中の現金を盗んだとされています。」

電子通信詐欺、郵便詐欺、マネーロンダリングの各罪は、それぞれ最長20年の懲役刑が科される可能性があります。

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