米国のドナルド・トランプ大統領は、連邦預金保険公社（FDIC）の暫定議長を務めるトラビス・ヒル氏を、5年間の任期で同職に正式就任させるための指名を上院に送付した。

議会記録によると、この指名は火曜日に上院銀行委員会に 送付された。

ヒル氏はFDIC就任前、デジタル資産やトークン化に関する追加的なガイダンスを提供するべきだと表明し、米当局が仮想通貨関連企業を理由に銀行サービスを停止させているとの疑惑を否定していた。3月には金融機関に宛てた書簡で、銀行がデジタル資産に関与することは「認められた業務」であると明確にした。

「今回の対応は、銀行が安全性と健全性の基準に従って仮想通貨やブロックチェーン関連業務に関与するための新たなアプローチをFDICが提示する一連のステップの一つになると考えている」とヒル氏は3月に述べている。

前任のマーティン・グルーンバーグ氏は、ジョー・バイデン前大統領の退任に伴い1月に辞任した。

米大統領、金融規制当局の人事を空席のままに

トランプ大統領はヒル氏を含め、米国の仮想通貨政策に影響を与える可能性のある複数の人事を発表しているが、商品先物取引委員会（CFTC）委員長候補のブライアン・クインテンツ氏の後任や、5人で構成される委員会の空席を埋める新たな人選はまだ行っていない。証券取引委員会（SEC）の民主党系委員のポストも1月以降空席となっている。

上院銀行委員会がヒル氏の指名審議をいつ開催するかは不透明だ。現在、米連邦政府は予算案の不成立により閉鎖中であり、与野党間で合意が得られていないため、この閉鎖は少なくとも来週まで続くとみられている。

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