主なポイント
- Metaplanetの企業価値がBitcoin保有額を下回った。
- 暗号資産関連企業への熱狂が冷める中、株価は6月以降70%下落。
- 専門家は、変動性の高いデジタル資産への過度な依存によるリスク増大を警告。
東京証券取引所上場のMetaplanet Incは、野心的なBitcoin BTC $110 812 24h volatility: 3.4% Market cap: $2.21 T Vol. 24h: $77.16 B戦略が投資家の信頼を失ったことで、圧力が高まっています。Bloombergの最新レポートによると、同社の企業価値はBitcoin保有額を下回っています。
同社は2024年4月から、長年続く日本の経済課題（膨れ上がる公的債務や円安など）へのヘッジとしてBitcoinの購入を開始しました。MicroStrategyの有名な戦略を参考にし、Bitcoinを戦略的な準備資産と位置付けました。
当初、この動きは功を奏しました。同社の株価は6月中旬に過去最高値を記録し、暗号資産保有額に対して大幅なプレミアムで取引されていました。しかし、その後ラリーは止まり、株価はピークから約70%下落しました。
10月14日時点で、Metaplanetの時価総額と負債を合わせてもBitcoin保有額の99%にとどまり、修正純資産価値（mNAV）は1を下回りました。
プレミアムからプレッシャーへ
BitcoinTreasuries.Netのデータによると、Metaplanetは現在30,823BTC以上を保有しており、その価値は34億ドル超に達しています。これは、Strategy Inc.、MARA Holdings、XXIに次ぐ、上場企業としては4番目に多い保有量です。
2025年末までに30,000BTCを蓄積するという野心的な目標を達成したにもかかわらず、同社の株価はそれに追いついていません。
9月には、株主が優先株の発行計画を承認し、国際的な株式売却を通じて約14億ドルを調達し、Bitcoin保有額の拡大を継続する方針です。
しかしアナリストは、景気循環に逆行した買い付けに使える資本が減少したことで、同社が主要な市場買い手としての役割を弱めていると指摘しています。これが株価への圧力を強めており、過去1週間で20%下落しました。
DATsへのリスク上昇
いわゆるデジタル資産財務企業（DATs）の多くが、最近この株価下落を経験しています。かつてはプレミアムで取引されていた企業も、BTC価格の下落とともに投資家の熱意が冷め、現在はディスカウント状態に陥っています。
専門家は、大規模なBitcoinエクスポージャーが下落局面で流動性危機を引き起こす可能性があると警告し、このモデルを「時限爆弾」と表現しています。
一方で、長期的なBitcoin支持者の中には、Metaplanetのディスカウントを買いの好機と見る向きもあります。企業需要が冷え込む中でも、投資家は現物Bitcoin ETFへの資金流入を続けており、10月だけで50億ドル超が流入しています。
