アジアの取引所、市場の勢いが衰える中で暗号資産トレジャリーの上場を取り締まり

クイックブレイクダウン 

• アジアの証券取引所が、暗号資産に特化した財務会社に対する規則を強化。
• 規制当局は、実際の事業活動がない「キャッシュカンパニー」の上場を拒否。
• BitMineのTom Leeは、DATブームはすでにピークを迎えた可能性があると発言。

 

インド、香港、オーストラリアの証券取引所は、デジタル資産財務ビークル（DAT）へ転換しようとする企業に対する規則を強化しており、主に暗号資産投資を目的とした公開上場を利用する企業に対する規制の抵抗が高まっていることを示しています。

JUST IN: 🇮🇳🇭🇰🇦🇺 インド、香港、オーストラリアの証券取引所が、暗号資産財務（DAT）モデルを採用する企業の上場を阻止 – Bloomberg

— Crypto India (@CryptooIndia) October 22, 2025

取引所が「キャッシュカンパニー」に反発

Bloombergの報道によると、Hong Kong Exchanges & Clearing Ltd.（HKEX）は最近、DATへの転換を申請した少なくとも5社を拒否しました。その理由として、「キャッシュカンパニー」—事業活動よりも流動資産から価値の大半を得ている企業—に対する制限を挙げています。この動きは、一部の上場企業が正当な事業活動を行う代わりに、DATモデルを利用して投機的な暗号資産を保有していることへの懸念の高まりを受けたものです。

インドでは、Bombay Stock Exchange（BSE）が、ある企業が資本を直接デジタル資産へ投資する計画を開示した後、先月上場申請を却下したと報じられています。同様に、オーストラリアのASXは、上場企業がバランスシートの半分以上を暗号資産を含む現金同等物に割り当てることを禁止する規則を施行しており、取引所の担当者によれば、この制限によりDATモデルは「事実上不可能」となっています。

暗号資産財務モデルへの懐疑が高まる

ASXの担当者は、暗号資産に特化した企業に対し、運営会社としての上場を目指すのではなく、ETF（上場投資信託）構造の活用を検討するよう促しています。規制当局は、公開上場企業は受動的な投資ビークルとしてではなく、実際の商業活動を示す必要があると主張しています。

この取り締まりは、今年初めにBitcoinやその他の暗号資産の保有を活用して企業価値を高めようとする動きが話題となったDATへの熱狂が冷めつつある中で行われています。しかし、多くのDAT関連株は、最近の市場調整を受けて純資産価値と同等かそれ以下で取引されています。

調査会社10x Researchは「Bitcoin財務会社にとって金融マジックの時代は終わりつつある」と述べ、かつてこのトレンドの象徴とされたMetaplanetのような企業の大幅な下落を指摘しました。BitMineの会長Tom Leeでさえ、DATブームは「すでにピークを迎えた可能性がある」と認め、同社が今月初めの大規模な市場レバレッジ解消イベント後、戦略を転換し積極的にEther（ETH）を蓄積していることを明らかにしました。