段永平が珍しく発言：「AI時代の“鉄の個人投資家”」、茅台信仰とGeneral Electricを買わない根本的なロジック

これは段永平が步步高を「引退」してから20年以上ぶりの貴重なビデオインタビューです。

昨日、雪球が制作した専門対談番組「方略」第3シーズン初回で、雪球創業者の方三文と段永平が、投資理念、企業文化、長期主義をテーマに珍しい思想のぶつかり合いを展開しました。

2時間に及ぶインタビューの中で、段永平は投資、企業文化、企業経営、会社、子供の教育など多方面にわたり自身の見解を述べました。以下は全文から抜粋した50の重要ポイントです。ご一読ください。

投資について

1、安いものはさらに安くなる可能性がある。

2、理性を保つことは非常に難しいことだ。

3、本当に投資ができるなら、アドバイスは必要ない。自分が良いと思う会社を買って持っていればいい。

4、人々が気にするのは私たちが何をしたかだが、実は私たちが私たちである大きな理由は、やらなかったことにある。

5、投資は面白いもので、分からないからといって稼げないわけではない。

6、ある株が50%下落しても耐えられないなら、その株を買うべきではない。

7、AI投資時代に、チャートや線を見て株を売買して稼ごうとする人は、まさにカモだ。

8、間違いを犯す確率は皆ほぼ同じだが、間違いを続けない人もいる。

9、バフェットの安全マージンは安さを指すのではなく、会社をどれだけ理解しているかを指す。

10、「株を買うことは会社を買うこと」という言葉を本当に理解している人が1%いればすごいし、実行できるのはさらに難しい。

11、なぜ投資は簡単だが難しいのか？簡単なのは会社を見て、ビジネスを理解し、将来のキャッシュフローを見抜くことが必要だから。難しいのは、それを実行するのが非常に難しいからで、大半の会社は簡単に理解できない。

12、株式投資で稼ぐのは難しい。大半の個人投資家は強気相場でも弱気相場でも損をする。約80%がそうだ。だから自分が特別だと思わないこと。

13、私は企業経営から来たので、他人のビジネスを理解するのは比較的簡単だが、それでも多くのビジネスは理解できない。

14、なぜ長く持ち続けて多く稼いでも売らないのか？実はそのお金はそれほど多くないからだ。

15、他人の投資を真似るのは持続可能な投資方法か？難しい。なぜなら真似るのは遅れるからだ。

企業文化について

16、企業文化は創業者と大きく関係している。自分に共感し、自分の文化に共感する人を見つけることが大切だ。

17、多くの文化は成長の過程で絶えず進化していく。「やらないリスト」も一つ一つ追加されていった。やってはいけないことは多くの痛い教訓を経て初めて分かる。

18、「正しいことをする」と「物事を正しく行う」は、善悪をはっきりさせる。もし正しくないと感じたら、すぐにやめることができる。儲かるかどうかだけを考えると複雑になる。

19、言ったことはそのまま実行するので、皆安心して高い信頼関係がある。社員が受け取る分配金は社員が受け取るべきもの。ボーナスを出すときに「社長ありがとう」と言われるが、それは適切ではない。契約に基づくボーナスだから、感謝する必要はない。

20、私たちには2種類の人がいる。「同志」と「同業者」。共感してくれる人は、よく分からなくても「こうして」と言えばその通りにしてくれる。

21、文化が良ければ、最終的には正しい道に戻る。北極星が導いてくれる。何をすべきかが分かる。ビジネスのためだけにやるのではなく、ビジネスだけを議論すると間違いを犯しやすい。

企業経営について

22、ジョブズがティム・クックに「CEOになったら自分で決断しろ。ジョブズならどうするかを考えるな」と言った。それが正しい。

23、（パートナーについて）私は彼らをとても信頼している。それがとても重要だと思うし、彼らが間違いを犯すことも恐れていない。

24、パナソニックの社長が私に「決断を下すとき、松下幸之助が背後に立っていると思うと、もうダメだと思う」と言った。

25、私は合わないものに出会ったらすぐに離れる習慣がある。

26、自分の目はユーザーを見るべきだが、彼らの目はバックミラーを見ている。

27、創業者が会社を離れるのは難しい。多くの人ができることではない。難しいのは、本人が離れたくないからだ。

28、年齢が必ずしも障害になるとは思わない。バフェットは90歳を超えても素晴らしい仕事をしている。彼はこの仕事が好きだからずっと続けている。

子供の教育と成長について

29、親がするすべてのことは、子供に安心感を与えるためだ。

30、自分ができないことを子供に求めない。

31、子供はいつも気分があるし、ある瞬間に自分の言葉で感情を表現できる。

32、境界線は伝えるべきで、何がしてはいけないことかを教えるのが大切だ。ただ毎日叱るのではない。

33、子供にとって安心感を与えることはとても重要だ。安心感がなければ人は理性的になれない。

34、大学で最も学んだのは学び方、どうやって学ぶか、自信を持つこと。分からないことに出会っても学べるという自信だ。

35、親が子供にするすべてのことは、実は子供にやり方を教えている。叱れば叱ることを、叩けば将来自分の子供を叩くことを、怒れば怒ることを、優しくすれば人に優しくすることを教えている。

36、問題を解くことは確かに役立つが、誰もが悟れるわけではない。方法を見つけ、間違いから原因を見つけてこそ、全体の論理を学べる。

会社の理解について

37、私は皆に「自分は3つの株しか持っていない。Apple、Tencent、茅台」と言っている。ほぼ本当だ。

38、Appleは製品がユーザーに十分な価値をもたらせないと分かったら手を出さない。ビジネスのためにやることはない。それが彼らの文化だ。

39、今のAppleの価格はどう思うか？安くはないが、Appleが今後発展するかどうかは分からない。AIが最終的にどこに着地するかも分からないが、結局スマホになるのでは？Appleが今後2倍3倍になる可能性もあるが、分からない。

40、Appleの企業文化はとても良いと思う。彼らは物をしっかり作ること、ユーザー体験を非常に重視している。

41、十数年前、AppleがApple Carを出すと言われていたが、絶対に電気自動車はやらないと言った。彼らが何をできるか、十分な差別化があるかがAppleを他より理解している点だ。

42、AIがどれだけ検索を代替するかは分からない。しかし全体的にGoogleは良いと思う。

43、Jensen Huangの多くのビデオを見たが、彼のことをとても尊敬している。10年以上前に話していたことと今話していることが同じで、早くから見抜いていて、その方向に進み続けている。

44、TSMCのことはかなり前から知っていたが、この業界は分からなかった。彼らは資産が重いと思っていたが、今では半導体AIの発展の仕方を見ると、誰もTSMCを避けられない。彼らが全員を打ち負かしている。

45、AIは少なくとも少しは関わるべきだ。完全に逃すのはちょっと適切ではない。

46、電気自動車のビジネスはあまり良くない。とても大変で、差別化が小さい。

47、白酒は2種類ある。茅台とその他。

48、茅台で最も重要なのは、その文化が維持できるかどうかだ。コアは茅台の独特な味と、その独特な味を認めるターゲット消費者だ。

49、茅台が2600、2700元のとき本当に売りたかった。でも売った後何を買う？売った人はもっと損しているのでは？他のものを買ったから。

50、今の考えならGeneral Electricには投資しない。General Electricのビジネスモデルは良くない。当時は今ほどのレベルではなかった。