• Visaは、ビジネスおよびデジタルクリエイター向けの支払いを簡素化するために設計されたステーブルコイン支払いパイロットを導入しました。
  • これは、同社が決済プラットフォーム上で4つの異なるブロックチェーンにわたる4つのステーブルコインの統合計画を明らかにした後のことです。

1958年に設立されたグローバル決済テクノロジー企業Visaは、企業がクリエイター、フリーランサー、ギグワーカーのデジタルウォレットにUSD裏付けのステーブルコインによる支払いを直接送金できる新しいパイロットプログラムを開始しました。

この取り組みはWeb Summitで発表され、支払いをより迅速かつ柔軟にし、国境を越えてアクセス可能にすることを目指しています。

プレスリリースによると、Visa Directを利用する企業は従来の法定通貨で支払い資金を提供でき、受取人はUSDCなどのUSD裏付けステーブルコインで資金を受け取るオプションがあります。

これは、通貨の変動や銀行インフラが限られている市場で働く労働者を支援するために設計されており、彼らが支払いを受け取る方法においてより良いコントロールと信頼性を提供します。VisaのPresident Commercial Money Movement SolutionsであるChris Newkirkは次のように説明しています：

ステーブルコイン支払いの開始は、世界中の誰にとっても、数日ではなく数分で本当にユニバーサルな資金アクセスを可能にすることです。デジタルブランドを構築するクリエイター、新たなグローバル市場に進出する企業、国境を越えて働くフリーランサー、誰もがより迅速で柔軟なお金の移動の恩恵を受けます。

Visaの2025 Economy Reportは、成長するクリエイターエコノミーの課題と優先事項に光を当てています。

同レポートによると、クリエイターの26%が支払いの遅延がコンテンツ制作に悪影響を与えていると回答しており、タイミングが生産性や収益源に直接影響することを浮き彫りにしています。回答者の30%は、稼いだ資金へのより迅速なアクセスを提供するカード機能を望んでおり、57%のクリエイターが資金への即時アクセスをデジタル決済手段を採用する主な動機として挙げています。

Visaによるステーブルコインを活用した支払いの探求のもう一つの取り組みとして、Visa Directは9月のSIBOSでパイロットプログラムを開始しました。これらのパイロットプログラムにより、企業はステーブルコインを使って事前に支払い資金を提供でき、Visaの法人顧客と世界中の消費者の双方に対して金融アクセスを向上させています。

Visaの暗号資産およびステーブルコイン分野での展開

以前のニュース記事で述べたように、Visaはデジタル資産決済インフラを拡大し、4つのブロックチェーン（Stellar (XLM)、Avalanche (AVAX)、Ethereum (ETH)、Solana (SOL)）で4つの新しいステーブルコインのサポートを追加すると発表しました。

CNFは他のニュース報道でも確認した通り、2020年以降、Visaのプラットフォームは暗号資産およびステーブルコインのフローで1,400億ドル以上を処理しており、そのうちデジタル資産購入が1,000億ドル、Visaクレデンシャルによるオンチェーン支出が350億ドルとなっています。

同社はすでにUSDCやCircleのユーロ裏付けEURCなどの主要なステーブルコインをサポートしており、現在40カ国で130以上のステーブルコイン連携カードプログラムを運営し、年間決済実行レートは25億ドルを超えています。

Visaの拡大戦略には、Paxosのような主要なステーブルコイン発行者との提携も含まれており、これにより7月にはPayPalのデジタルドルトークン（PYUSD）がVisaのエコシステムに統合されました。

これらの協業により、Visaは特に従来の銀行インフラへのアクセスが限られている地域で、プログラム可能なマネーへの需要拡大を活用する体制を整えています。

ステーブルコイン市場は引き続き成熟しており、時価総額は約3053億ドルですが、直近7日間で7億4800万ドルのわずかな減少が見られました。Tether (USDT)は依然として市場の60.12%を占める主要プレイヤーです。