USDCの発行元であるCircle Internet Groupは、2023年第3四半期の業績を発表しました。
期待を上回る業績に加え、ステーブルコイン大手は新たなArcブロックチェーンネットワークを通じて、グローバルなパートナーシップとイノベーションを推進しています。
Circleは第3四半期の純利益が2億1,400万ドルとなり、前年同期比で202%増加したと報告しました。総収益およびリザーブ収益は66%以上増加し、7億4,000万ドルに達し、同社の事業全体で力強い成長を示しています。一方、EBITDAは78%増の1億6,600万ドルとなりました。
第3四半期末時点で流通しているUSDCは737億ドルに達し、前年同期比で108%増加、Circleの市場シェアは29%に拡大しました。この成長は、USDCの継続的な採用とデジタル資産市場における存在感の高まりを示しています。
「Circleは第3四半期もUSDCおよび当社プラットフォームの採用が加速し続け、インターネットの新たなEconomic OSを構築しています」とCEOのJeremy Allaireは述べました。
Allaire氏は、Circleがネットワークレベルの運用インフラからステーブルコインデジタル資産レイヤー、アプリケーションレイヤーまで、主流企業向けに設計されたフルスタックのインターネットプラットフォームを構築していると述べました。ネットワーク効果が市場シェア拡大の原動力になっていると指摘しています。
Arcパブリックテストネットのローンチは、伝統的金融とデジタル金融の両分野のパートナーから大きな期待を集め、プログラム可能なデジタルマネーを中心とした多様で成長するエコシステムを浮き彫りにしました。Arcパブリックテストネットのローンチには100社以上が参加しました。
CircleはArc Network上でネイティブトークンの発行も検討しており、これによりさらなる参加を促し、Arcのステークホルダーの利害を一致させ、ネットワークの長期的な成長を支える可能性があります。
CircleのPayments Network（CPN）も急速に拡大しており、すでに29の金融機関が参加、さらに55が審査中、500がパイプラインにあります。Circleのトークン化マネーマーケットファンドUSYCも急成長しており、6月30日から11月8日までに200%以上増加し、約10億ドルに達しました。
Circleはデジタル資産、銀行インフラ、決済、国際ドルアクセス、資本市場など幅広い分野で新たなパートナーシップや協業を通じて存在感を高めています。
第3四半期の好調な業績にもかかわらず、金利低下が将来のリターンに影響を与えるとの懸念から、Circleの株価は取引開始直後に下落しました。そのため、収益源の多様化を模索しています。
Circleは今後も成長を見込んでおり、USDC流通量のCAGR目標40%を再確認しています。2025年のその他収益は9,000万～1億ドル、RLDCマージンは約38%と見込まれています。一方、プラットフォーム開発とグローバルパートナーシップを支えるため、調整後の営業費用は4億9,500万～5億1,000万ドルに増加する見通しです。
