米国上院はインサイダー取引を制限する法案を進めており、公職者が在任中に証券投資を行うことを禁止する方針です。

米国議会の公式ウェブサイトによると、第119回議会の法案S.1498「Honest Ownership and Non-Immoral Stock Trading Act（HONEST Act）」が12月10日に上院の立法カレンダーに掲載され、次の審査段階に入った。この法案は共和党のJosh Hawley上院議員によって2025年4月に提出され、上院国土安全保障・政府問題委員会の審査を通過し、修正を加えた上で提出された。

この法案の核心的な目的は、公職者によるインサイダー取引や利益相反を防止することにある。議会議員、大統領、副大統領、および特定の連邦公務員が、任期中に利益相反の可能性がある金融資産（株式、デリバティブ、先物など）を保有または取引することを禁止することを提案しており、政府債券や広範に分散されたファンドについては例外が設けられている。また、該当する関係者に対しては、制限資産を指定期間内に処分し、毎年コンプライアンス開示を行うことが求められ、違反した場合は罰金または利益の没収が科される。この立法は現行のSTOCK Actを強化・補完するものと見なされており、政府の透明性と倫理基準の向上を目指し、議会による証券取引や潜在的なインサイダー取引問題に対する長年の国民の懸念に応えるものである。