2025年10月初に$120,000～$125,000のゾーンで高値をつけた後、$80,000台半ばまで下落したBitcoinは、日足チャートで現在約$87,700付近にあり、利益確定をして新年を迎えるには絶好のタイミングに見えます。
しかし、ここからが過去のデータが示す問題点です。月次リターンのヒートマップを見ると、1月の平均リターンは+9.76%、中央値は+9.54%となっています。2月も平均で+14.3%とプラスですが、3月の中央値は-2.19%とマイナスに転じており、年初の強さは存在するものの一様ではありません。
確かに、1月が必ずしもBTCにとって好調な月とは限りません。2015年には-32.1%、2018年には-28.1%、2022年には-16.9%のリターンを記録しており、「1月は必ず上昇する」というよりも、「1月は安易な売りを選んだ投資家に痛手を与えることが多い」と警告すべきでしょう。
年末の動きも背景を与えます。11月の平均リターンは+36.6%ですが、12月の中央値は-2.68%であり、多くの年末の売却はノイズの中で行われています。
なぜ売らないのか？
「1月に売るな」という主張は、迷信ではなくポジショニングに関するものです。年末の売りは実務的な理由で行われることが多く、その供給が終われば、抵抗が少なくなったところで価格が急反発することがあります。
近年では、2023年の1月に+39.9%、2020年には+29.6%のリターンを記録しています。2025年も1月は+9.54%で始まりましたが、遅れて参入した投資家がその後の上昇を台無しにしました。
これらは必ずしも上昇を保証するものではありません。しかし、BTCがすでに2025年の高値から下落し、心理的な$90,000ラインを下回った状態で1月を迎える場合、過去のデータは「早すぎる売り」よりも「遅すぎる売り」の方がリスクが高いことを示唆しています。
