イーサリアムの価格高騰やWeb3の普及とともに、「イーサリアムマイニンググラボ」というワードに興味を持つ方が急増しています。この記事では、グラフィックボード（通称グラボ）によるイーサリアムマイニングの仕組みや運用方法、最新動向、ポイントやリスク対策まで余すことなく解説。効率的なマイニングで利益を最大化したい方や最新事情を知りたい方必見です。

1. イーサリアムマイニングとグラボの基礎

イーサリアムのマイニングとは、新たな取引をブロックチェーン上に記録し、その報酬としてETH（イーサ）が得られる作業です。
このマイニングには、主にGPU（グラフィックボード）が利用されます。CPUよりも大幅に高い計算能力を発揮するグラボは、複雑な暗号解読やハッシュ計算に最適化されており、イーサリアムのようなPoW（プルーフ・オブ・ワーク）プロトコル通貨に不可欠な存在でした。

グラボの役割

グラフィックボードは本来、画像処理やゲーム、3Dレンダリングのためのパーツですが、その並列処理能力により、暗号通貨のマイニングやAI計算にも幅広く利用されています。

2. イーサリアムマイニング：歴史的背景と移り変わり

イーサリアムは2015年に発行され、当初からPoWアルゴリズムが採用されていました。
より公正でオープンなネットワークを目指すため、ASIC耐性を持つ「Ethash」というアルゴリズムが選ばれました。これにより大型投資家だけでなく、一般ユーザーもグラボでマイニングが可能になりました。

PoS移行がもたらした変化

2022年9月には「The Merge」と呼ばれる大型アップグレードによりイーサリアムはPoW（マイニング）からPoS（ステーキング）に移行。これにより従来のグラボを用いたイーサリアムマイニングは終了しましたが、「Ethash」系の他の通貨（Ravencoin, Ergo, Flux など）でグラボは引き続き活躍しています。

3. グラボを用いたマイニングの仕組み

ハッシュレートと報酬

マイナーはグラボで計算力を提供し、複雑なパズル（=ハッシュ計算）を解くことで報酬を得ます。ハッシュレート（計算速度）が高いほど、ブロック生成に成功しやすくなり、報酬額も増加します。 markdown

主なグラボ例：

NVIDIA GeForce RTXシリーズ
AMD Radeon RXシリーズ
高性能なマイニング専用ボード

電力コスト

マイニングでは消費電力も重要な要素。高性能グラボほど電気代がかかるため、**ハッシュレート（マイニング速度）と消費電力（W）**の効率を見極めて、利益が出やすい機種を選ぶのがコツです。

4. マイニングに最適なグラボの選び方

グラボ選定には複数のポイントがあります。
1. ハッシュレート: 高ければ高いほど望ましい（例：RTX 3080は90MH/s前後、消費電力も高い）
2. 消費電力: 電気代の安さと効率の両立が重要
3. 安定性と冷却: 長時間動かすので冷却能力は最重要
4. コストパフォーマンス: 購入費用と期待できるリターンのバランス